非結核性抗酸菌症とは

非結核性抗酸菌症とは、結核菌以外の抗酸菌によって生じる病気のことです。非結核性抗酸菌症の原因となるものとしては、Mycobacterium avium-intracellular(MAC症)とMycobacterium Kansasii症の発症が多く、これらが大半を占めています。非結核性抗酸菌症では、結核のようにヒトからヒトへの感染や、数年で死に至ることはほとんどありません。しかし結核が減少しているのとは対照的に、発病者が増加しています。

症状としては、体重減少、微熱が出る、血痰などがありますが、いずれも結核と比べると軽く、慢性の呼吸器感染症の症状を呈します。病状の進行は非常に緩やかであり、10~20年という年月をかけて進行していきます。

感染者数は年間8,000人程度、死亡者数はそのうち1,000人強程度とされています。なお、閉経後の女性に多く発症していることも確認されています。進行は緩やかなのですが、菌を体内から完全に排除することは困難です。治療期間も年単位となるため、長期的な経過観察が必要不可欠な病気です。

出典引用元:非結核性抗酸菌症について | メディカルノート